週末、『シャーロック・ホームズ』を見てきた。
本当は『NINE』を見るつもりだったのだけど、HPで予告編を見て、いかにも肉食系な昔懐かしいゴージャスな男女と、バックにグルグルと流れる"Cinema Italiano~♪"という歌を聴いていたら、早くもお腹いっぱいになってしまった。
予告編(それから映画館に貼ってあったスチール写真)を見る限り、何だかペネロペ・クルスが激太りしているように見えるのだが、はて.....
シャーロック・ホームズは小学校の頃、子供用に書かれた本を夢中になって片っ端から読んだ。
鮮やかな推理にわくわくしながらも、暗い部屋にとじこもったり、アヘン窟に行ったりするホームズに、何だかよく分からないけれど、例えばスーパーマンのような非の打ち所がない、どこから見ても正義の味方である、金太郎飴的なヒーローとは違うものを感じた記憶がある。
この映画のホームズはそういうダークな部分にスポットライトを当て、なかなか魅力的なアンチヒーローになっている。っていうか、かなり紙一重な男だ。
そして意外にも肉体派。
おしゃれでスノッブでちょっと頭でっかち、という従来のホームズのイメージを大きく裏切る。ものすごく男性的。
アーサー・コナン・ドイルがどういう人物をイメージしてホームズを生み出したのか興味あるところだ。
そしてロンドンの街並みが今でも映画の中と変わらないのが凄い。ピカデリーのエロスの像も、ビッグベンも、当時も今もそのまま。
ヨーロッパのあの黒くなった古い石畳(ヒールのかかとが無残なことになる)と、暗くて重い石の建物は、禍々しい出来事によく似合う。
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