Friday, November 28, 2008

「ダントツの一位」はありです


ついついやってしまう、重複語ランキングというのを目にしました。

1位 一番最初/一番最後
2位 最後の切り札
3位 ダントツの一位
4位 過半数を超える
5位 被害を被る
5位 不快感を感じる
7位 思いがけないハプニング
8位 返事を返す
9位 射程距離
10位 元旦の朝

まあ、ありがちです。

ただし、「最後の切り札」はOK。
本来の切り札は複数存在することもあり得るもので、
「最後の切り札」はその中でも最も有力な最後の決め手、ということです。

「ダントツの一位」にも意義あり。
ダントツは二位との差を表す言葉で重複語ではないのでは?
僅差の一位とか、程度を表す言葉ではないでしょうか。
僅差と違って、ダントツはトップの時にしか使わないけれど、ダントツはトップだけど、1位=ダントツではないってこと。。

「昨日のレースのダントツは誰だった?」とか言わないでしょう。

「思いがけないハプニング」も、ハプニングを出来事と捉えるならあり。
日本語ではハプニングは「予想外の出来事」というニュアンスが強いのかもしれないですが。

何か結構、微妙なリストだな。

言葉に限らず、作法などに関して、よく実は一般に広く行われていることは間違いで本当はこれが正しい、というような記事やコメントをよく見ます。

私はほとんどの場合、正しい少数派でなく、誤った多数派に入るのですが、じゃあ、正しい知識を得たからといって、それに従うかというと微妙。

誤った多数派に、「あの人、あんなことしてる(言ってる)」と思われるのが怖い。かといって、世界に正しい知識を広めるべく「本当はこれが正しいのよ」と主張するのは面倒だ。そして実は得々と(と見える)そういううんちくを傾ける人々が苦手。感心して耳を傾けることを求められているようなプレッシャーを感じるから。

じゃあ、どうするか、言葉ならなるべく避けて通る。翻訳をやっていると、結果が文字で残るので誤りと分かっていて使うのははばかられる。だけど、正しく使用してもクライアントに「誤った多数派」の用法に訂正されることが多い。面倒はさけましょう、ってことで。

それに誤った使い方があまりにも一般化してしまっている場合、正しい用法だと読んでいて引っかかることも確かです。

作法の場合はその他大勢に従います。

記憶に鮮明な「それは無理」という作法の1つに「正しい茶碗蒸し」の食べ方があります。

茶碗蒸しは汁物に分類されるので、箸でぐりぐりとかき回して固まりを崩し、ずずず、と飲んでいただくのが正しい、のだそうです。具は箸で食べます。でも、結構敷居の高いお店でも茶碗蒸しにはスプーンが添えてあるのが普通だし、器そのものも、直接口をつけて飲むような形じゃない。

日本食は本来、箸ですべて食べられるはずなので、ずずず、といくのが正しいのだろうけど。

でも、作法って結構、見るものによって違うことが書いてあるのですよね。

6 comments:

Anonymous said...

でも「気の置けない人」を間違って使っている人に会うと、つい正してしまいます。唯一これだけは、かつて訂正されたので、正しく使えますのだ。

また「やばい」を美味しいに使っている輩を見ると、口をひっぱりたくなります。これは同じ世代の友人たちはみな賛同します。とくに同世代でこれを使っていると、軽薄にしか見えませんだす。

mikko aka Jennyanydots  said...

私は人の過ちを指摘したり、注意したりするのが凄く苦手。妙に言い訳がましく卑屈になってしまいます。

だからそのまま放置することが多いのかも。

きちんと過不足なく、人に注意できる人になりたい、と思うんだけど、もう一生無理そうだ。

あ~~~!!
「やばい」は使っているかも。
やばい。
シスターの前では言わないように気をつけよう。

Anonymous said...

平安時代:単数形「子」。複数形「子供」
現代:単数形「子供」。複数形「子供達」

人口爆発の原因はココにあった!!

mikko aka Jennyanydots  said...

ほうほう。
知りませんでした。

人口爆発の原因と言われても....人口、減ってるし。

Anonymous said...

あ・・・。

アフリカあたりも平安してたって事でひとつ。

mikko aka Jennyanydots  said...

中国における「子」という字の使い方も気になるところです。